Control Center のアップグレード

重要

  • デフォルトでは、アップグレードプロセスは直近 15 分間の履歴データを保持します。保持される履歴の量を制御できるプロパティが 2 つあります。ブローカーメトリクス用の confluent.metrics.topic.skip.backlog.minutes とストリームモニタリング用の confluent.monitoring.interceptor.topic.skip.backlog.minutes です。保持する履歴の期間を長くするとアップグレード後の Control Center のリストア時間が長くなる一方、保持する履歴を少なくするとプロセスが高速化します。
  • Control Center のバージョンごとに(たとえマイナーアップグレードであっても)新しいトピック一式が再作成されます。これは、トピック名にバージョン番号全体が含まれているためです。混同を避けるため古いトピックの削除をお勧めします。
  • Confluent Platform バージョンの互換性については、「互換性マトリックス」を参照してください。

6.2.2 以降へのアップグレード

デプロイを以前のバージョンの Confluent Platform から Confluent Control Center 6.2.2 以降にアップグレードする場合は、Schema Registry も同じバージョン(6.2.2 以降)にアップグレードする必要があります。Confluent Platform 6.2.2 以降、Schema Registry では、表示する Schema Registry クラスターをフィルター処理するための新しいエンドポイントを Confluent Control Center に提供し、RBAC が有効になっている Schema Registry と Control Center のやり取りに対応しています。Control Center はアップグレードして、このエンドポイントを呼び出せるようになっています。Control Center バージョン 6.2.2 以降は、6.2.2 より前のバージョンの Schema Registry と互換性がありません。そのため、Control Center を 6.2.2 より前のバージョンからアップグレードする場合は、Schema Registry もアップグレードする必要があります(新しい Schema Registry で古いバージョンの Control Center を実行できますが、RBAC が有効になっているレジストリと Control Center とのやり取りが改善されたことによる利点は得られません)。

詳細については、Schema Registry のアップグレード と、Confluent Platform コンポーネントの更新履歴 にあるバージョン 6.2.2 の Schema Registry 向け DGS-2570 と Control Center 向け DGS-2570 を参照してください。

6.0.1 または 6.0.2 から 6.1.0 以降へのアップグレード

ほとんどの場合、Confluent Platform コンポーネントの中で Confluent Control Center を最後にアップグレードすることをお勧めします。ただし、6.0.1 または 6.0.2 から 6.1.0 以降にアップグレードする場合は、Confluent Control Center が不安定になるのを避けるために、まず Confluent Control Center をアップグレードしてから、Kafka ブローカーをアップグレードする必要があります。既に Kafka ブローカーをアップグレードしてしまって Confluent Control Center がクラッシュする場合でも、Confluent Control Center をアップグレードすれば、症状は自然に解消します。

バージョン 6.0.1 へのアップグレード

Confluent Platform バージョン 6.0.1 には、Control Center 用に クラスターレジストリ を有効にするオプションがあります。これにより、RBAC の ロールバインディングを実行しやすくなり、監査ログの記録を一元化できます。

注釈

Control Center 内の cluster registry の新しい機能フラグすべての詳細については、「クラスターレジストリ設定」セクションを参照してください。

6.0.0 から 6.0.1 へのアップグレード

  1. コマンドストアからクラスター情報をエクスポートし、以下で説明する移行スクリプト を使用して cluster registry にインポートします。

  2. MDS および RBAC と通信 するように Control Center を構成します。

  3. control-center.properties ファイルに以下のプロパティを追加します。

    confluent.metadata.cluster.registry.enable=true

5.5.x から 6.0.1 へのアップグレード

既存の Control Center コンポーネントをバージョン 5.5.x および 6.0.x 以前からアップグレードするには、既存のクラスターデータをコマンドストアから cluster registry に移行する必要があります。インポートおよびエクスポートのスクリプトを使うと簡単にアップグレードできます。

  1. コマンドストアからクラスター情報をエクスポートし、以下で説明する移行スクリプト を使用して cluster registry にインポートします。

  2. MDS および RBAC と通信 するように Control Center を構成します。

  3. control-center.properties ファイルに以下のプロパティを追加します。

    confluent.metadata.cluster.registry.enable=true

インポートおよびエクスポートのスクリプトを使用したクラスターデータの移行

重要

MDS ブローカー super.user ロールまたは MDS ブローカー SystemAdmin ロールのみが移行スクリプトを正常に実行できます。

エクスポートスクリプト

コマンドストアから .json ファイルにクラスター情報をエクスポートするには、以下の手順に従います。

  1. ご使用の Kafka ブローカーが実行中であることを確認します。

  2. エクスポートコマンドスクリプトを実行します。

    ./control-center-export --cluster controlCenterPropertiesFilePath --outfile outputfilePath
    
    controlCenterPropertiesFilePath

    Control Center プロパティファイルのパスです。

    outputfilePath

    出力を保存する .json ファイルのパスです。

インポートスクリプト

準備した .json ファイルからクラスター情報を読み取り、cluster registry にクラスターを登録するには、以下の手順に従います。

  1. MDS が実行中 であることを確認します。

  2. インポートコマンドスクリプトを実行します。MDS の認証情報と URL をプロパティファイルに指定できます。または、MDS URL をコマンドライン引数として指定すると、ユーザー名とパスワードの入力が求められます。

    cluster-information-migration-script [-i import] [-u url] [-p mds-properties-file] -f clusters-file
    
    mds-properties-file

    MDS の URL、ユーザー名、およびパスワードを含むプロパティファイルです。このファイルには以下のような内容が指定されます。

    username=<mds-username>
    password=<mds-password>
    url=<http://mds-url:8090>
    
    url

    MDS サーバーの URL。URL が渡されると、ユーザー名とパスワードの入力が求められます。

    clusters-file

    クラスター情報をインポートおよびエクスポートするための .json ファイルです。

バージョン 3.1.x 移行からのアップグレード

  1. Apache Kafka® ブローカーをターゲットの Confluent Platform リリースにアップグレードします。「Confluent Platform アップグレードガイド」の指示に従います。

  2. すべての Kafka クライアントでモニタリングインターセプターをターゲット Confluent Platform バージョンにアップグレードします(Confluent Platform インターセプター 3.1 バージョン以降を使用している場合はオプションのステップです)。

  3. Control Center プロセスを停止します。

  4. 現行バージョンの構成ファイルのバックアップを作成します。たとえば、コピーして control-center-3.1.properties に名前を変更します。

    sudo cp /etc/confluent-control-center/control-center.properties /etc/confluent-control-center/control-center-3.1.properties
    
  5. Control Center パッケージをターゲットのバージョンにアップグレードします。

  6. Control Center プロパティファイルを編集します。構成プロパティ名 はバージョン間で変更されている可能性があります。

    • セキュアなクラスターに対して実行している場合は、 セキュリティ構成 をアップデートする必要があります。confluent.controlcenter.streams.{producer,consumer}.{sasl,ssl}.* というプロパティは confluent.controlcenter.streams.{sasl,ssl}.* に変更されました。
    • ブローカーメトリクスについては confluent.metrics.topic.skip.backlog.minutes を設定し、ストリームモニタリングについては confluent.monitoring.interceptor.topic.skip.backlog.minutes を設定することで、アップグレード後に Control Center で処理する履歴ストリームモニタリングデータの量を制御できます(この処理にはいくらか時間がかかります)。これらの設定のデフォルトは 15 分です。短い期間に設定すれば、Control Center の処理が追いついて現在のデータを表示するまでの時間が短縮されます。その代わり古いデータが処理されません。
  7. Control Center を起動します。Confluent Platform の起動の詳細については、「オンプレミスのデプロイ」を参照してください。

    <path-to-confluent>/bin/control-center-start <path-to-confluent>/etc/confluent-control-center/control-center.properties
    
  8. 認証および認可を構成してある場合は、control-center-set-acls を実行して、トピックを作成するアクセス許可を Control Center に付与する必要があります。詳細については、「Kafka ACL と連携する Control Center の構成」を参照してください。

バージョン 3.0.x からのアップグレード

  1. Kafka ブローカーを Confluent Platform 3.1 にアップグレードします。

  2. すべての Kafka クライアントでモニタリングインターセプターを Confluent Platform 3.1 にアップグレードします。

  3. Control Center プロセスを停止します。

  4. 3.0.x 構成ファイルをコピーします。

    sudo cp /etc/confluent-control-center/control-center.properties /etc/confluent-control-center/control-center-3.0.properties
    
  5. Control Center パッケージを Confluent Platform 3.1 にアップグレードします。

  6. アプリケーションをリセットします(内部ステートの削除による)。

    # Use the same properties file you used to launch |c3-short|
    # From 3.0.1
    /usr/bin/control-center-3_0_1-reset /etc/confluent-control-center/control-center-3.0.properties
    # From 3.0.0
    /usr/bin/control-center-3_0_0-reset /etc/confluent-control-center/control-center-3.0.properties
    
  7. Control Center プロパティファイルを編集します。一部の 構成プロパティ名 は変更されています

    • confluent.controlcenter.name パラメーターを設定した場合は、値を変更して新しいバージョンを反映することをお勧めします(例: _confluent-controlcenter-3-1-0)。省略できないわけではありませんが、何らかのリセットのステップで失敗しないための予防策としてお勧めします。
    • ブローカーメトリクスについては confluent.metrics.topic.skip.backlog.minutes を設定し、ストリームモニタリングについては confluent.monitoring.interceptor.topic.skip.backlog.minutes を設定することで、アップグレード後に Control Center で処理する履歴ストリームモニタリングデータの量を制御できます(この処理にはいくらか時間がかかります)。これらの設定のデフォルトは 15 分です。短い期間に設定すれば、Control Center の処理が追いついて現在のデータを表示するまでの時間が短縮されます。その代わり古いデータが処理されません。
  8. Control Center を起動します。

    /usr/bin/control-center-start /etc/confluent-control-center/control-center.properties