Confluent Platform のアップグレードのチェックリスト

Confluent Platform 6.0 以降 にアップグレードすると、革新的な最新の機能を利用して、お使いのイベントストリーミングプラットフォームで強力なクラウドネイティブのエクスペリエンスが体験できます。このバージョンには、より大きな柔軟性、コスト効率の向上、信頼性の向上、グローバルな可用性によりイベントストリーミングのユースケースを強化する、以下のようなすばらしい新機能があります。

  • Health+ の有効化: Confluent Cloud で 5,000 を超えるクラスターを実行してきた経験に基づく、当社の専門家によるテストを受けたアルゴリズムにより、停止が起こる前に問題を特定し、ダウンタイムのリスクを最小限に抑えます。
  • 階層型ストレージ: お使いのクラスターのインフラストラクチャの規模とコストを大幅に削減するとともに、データをよりコスト効率の高いストレージ層にオフロードすることで無限のデータ保持を実現します。
  • Self-Balancing Clusters: パーティション間のバランス調整を自動化し、クラスターのパフォーマンス、柔軟性、運用のしやすさを改善します。
  • オブザーバーの自動昇格を使用した マルチリージョンクラスター: 自動クライアントフェイルオーバーにより、ディザスターリカバリ操作を簡素化し、ビジネスの中断やダウンタイムによるコストを最小化します。
  • Cluster Linking(プレビュー): 完全オフセット保持レプリケーションにより独立したクラスターを相互に接続することで複数の環境で動作するアプリケーションを使用して、ハイブリッドクラウドアーキテクチャとマルチクラウドアーキテクチャをデプロイします。

以下のチェックリストは、最新バージョンへのアップグレード方法のクイックガイドです。詳細なガイダンスについては、「Confluent Platform のアップグレード」を参照してください。

ステップ 0: アップグレードの準備

開始するには、以下が必要です。

  • 既存の Confluent Platform デプロイ。新規デプロイから開始する場合は、「オンプレミスのデプロイ」の手順に従います。
  • お客様固有の要件および環境に適したアップグレード計画。ライブ運用中のクラスターについては、このチェックリストは使用しないでください。「アップグレードガイド」を最後まで読み、アップグレード計画案を作成してください。

重要

5.3.1 より前のバージョンの Confluent Platform を実行している場合は、6.1.x 以降にアップグレードする前に 5.3.1 にアップグレード してください。

ステップ 1: ZooKeeper のアップグレード

  • アップグレードする前に、すべての構成ファイルをバックアップします。
  • リーダーから ZooKeeper データをバックアップします。アップグレードが失敗した場合は、このバックアップを使用して、コミットされた最新のステートに戻ります。

詳細については、「ZooKeeper のアップグレード」を参照してください。

ステップ 2: Kafka ブローカーのアップグレード

Kafka ブローカーのアップグレードには以下のオプションがあります。

  • ダウンタイムアップグレード: ビジネスでダウンタイムが許容できる場合は、クラスター全体をダウンさせ、各 Kafka ブローカーを個別にアップグレードし、クラスターを再起動します。
  • ローリングアップグレード: ローリングアップグレードのシナリオでは、クラスターの実行を継続しながら、一度に 1 つの Kafka ブローカーをアップグレードします。エンドユーザーでのダウンタイムを避けるために、「ローリング再起動」の推奨事項に従います。

詳細については、「Kafka ブローカーのアップグレード」を参照してください。

ステップ 3: Confluent Platform コンポーネントのアップグレード

このステップでは、Confluent Platform コンポーネントをアップグレードします。ローリングアップグレード の場合は、クラスターの実行を継続しながら、一度に 1 つのサーバーでアップグレードを実行します。その詳細は環境によって異なりますが、手順は同じです。

  1. Confluent Platform コンポーネントを停止します。
  2. ./etc/kafka 内などの構成ファイルをバックアップします。
  3. 既存のパッケージとその依存関係を削除します。
  4. 新しいパッケージをインストールします。
  5. Confluent Platform コンポーネントを再起動します。

Confluent Platform コンポーネントとして Confluent Control Center は最後にアップグレードする必要があります。

詳細については、以下を参照してください。

個々の Confluent Platform コンポーネントのアップグレード手順:

ステップ 4: 構成ファイルのアップデート

バージョンが変わると、一部の構成設定も変わります。以下のセクションでは、特定のバージョンで必要な変更について説明します。

Confluent ライセンス

Confluent Platform 5.4.x 以降にアップグレードした場合は、confluent.license 構成パラメーターを server.properties ファイルに追加します。Confluent Platform 5.4.x 以降では、起動するには confluent.license 設定が必要です。詳細については、「Confluent Platform ライセンス」を参照してください。

セキュリティ

Confluent Platform 5.4.x 以降にアップグレードした場合は、server.properties ファイルのオーソライザークラスをアップデートします。

Confluent Platform 5.4.x 以降、新しいオーソライザークラス kafka.security.authorizer.AclAuthorizerkafka.security.auth.SimpleAclAuthorizer に代わって使用されます。server.properties ファイル で、kafka.security.auth.SimpleAclAuthorizer の既存のインスタンスを kafka.security.authorizer.AclAuthorizer に変更します。詳細については、「ACL のコンセプト」を参照してください。

Self-Balancing Clusters のレプリケーション係数

Confluent Platform 6.0.0 では、Self-Balancing 構成用に confluent.balancer.topic.replication.factor 設定が追加されました。その値はブローカーの総数以下となるようにしてください。

詳細については、「confluent.balancer.topic.replication.factor」を参照してください。

ステップ 5: Health+ の有効化

Health+ により、ダウンタイムの発生前に問題を特定でき、イベントストリーミングアプリケーションに高い可用性を保証できます。

  • テレメトリ の有効化 – Confluent Telemetry Reporter は、サービスに関するメタデータを Confluent にプッシュするために各 Confluent Platform サービス内で動作するプラグインです。Telemetry Reporter により、メタデータに基づく製品機能(Health+ など)が有効になります。テレメトリは、Health+ の使用に必要なメタデータに限定されます(たとえば、トピックデータはありません)。またテレメトリは、サポートサービスのプロビジョニングで Confluent をサポートするためにのみ使用されます。
  • Health+ の有効化 – Telemetry Reporter を有効にした後、Health+ をアクティブにすることで、Confluent Platform デプロイのパフォーマンスおよび構成データに関する継続的なリアルタイム解析を実現できます。

注釈

テレメトリと Health+ の有効化は、ダウンタイムを最小限に抑えるために推奨され、メリットのある操作ですが、Confluent Platform 6.0 以降にアップグレードするために必須な操作ではありません。これらの機能についてご質問がある場合は、Confluent のセールスチームにご相談ください。

ステップ 6: アプリケーションの再構築

新しい 6.2.x ライブラリに対して Kafka プロデューサーおよびコンシューマーを使用するアプリケーションがある場合は、そのアプリケーションを再構築して再デプロイします。詳細については、「アプリケーション開発」を参照してください。

Kafka ブローカーを最初にアップグレードしなくても、Kafka Streams アプリケーションを個別にアップグレードできます。Kafka Streams の最新バージョンを使用するようにアプリケーションをアップグレードするには、「Kafka Streams アップグレードガイド」の手順に従います。

詳細については、「他のクライアントアプリケーションのアップグレード」を参照してください。